家族向けに、新聞をつくって使っています。予定や出来事を一枚にまとめて、誕生日には号外も出せる。わが家の出来事を、一面のニュースにできる新聞です。

情報を、読んでみたくなる形に
同じ家で暮らしていても、一人ひとりが過ごす時間は少しずつ違います。自分には出社する日も在宅で働く日もあり、家族にもそれぞれの予定があります。だからといって、家族の情報を全部ひとつに集めれば解決する、とも思っていません。情報が置いてあることと、目に入って、話したくなることは別だからです。
そこで試しているのが、家族の情報を「新聞」という形にすることです。
この記事の画面例には、すべて架空の人物・予定・出来事を入れています。
予定だけならカレンダーがある。写真だけならアルバムがある。それぞれに得意な役割があります。そのうえで新聞には、「今日のわが家には、こんな話題があります」と編集して差し出せる面白さを感じています。必要な情報を探すだけでなく、見出しから、たまたま気になる話に出会う。その入口を家庭の中につくりたいのです。
予定、記録、お祝いを一枚に
紙面の見出しは「昨日までの記録」「本日の案内」「今週の暮らし予報」。過去・今日・これからを一枚の中に置く形です。ここで大事にしたい役割は、三つあります。
ひとつは、これからの予定を共有すること。全部の予定を細かく載せるより、家族で知っておくとよさそうなことを選ぶ。いつ、何があるのかが読み取れて、必要なら元の情報を確認できる。そんな載せ方がよさそうだと考えています。
ふたつめは、過ぎた日の記録を残すこと。予定は、終われば用が済む情報にも見えます。でも「こんなことがあったね」と読み返すきっかけにもなる。同じ出来事でも、これから読む人には案内に、あとで読む人には思い出になる。作った新聞は、結構見返します。大人も楽しめるところが、この新聞のいいところの一つです。
内容や文章の量によって、紙面に空欄ができることもあります。そんなところには、子どもも大人も手書きでメモや思い出を書き足せる。この手作り感が、結構楽しいんです。
三つめは、お祝いです。誕生日の号外は、予定表の一行とは少し違う顔になります。「今日はこれが大ニュース」という扱い自体が、ひとつの表現になる。毎回大作にする必要はなくても、日常と特別な日の差をつけられるのは、新聞らしい楽しさです。
使いながら、直せること
ただし、形が決まるほど、直せることも大事になります。予定が変わることも、載せる内容を考え直すこともあるはずです。記事の欄をクリックして編集する画面は、その考え方と相性がよいと感じます。今後も、修正しやすく、家族の事情に合わせて内容を選べることを優先したい。立派な紙面のために、家族が新聞社に就職することになったら本末転倒です。

いまの段階で言えるのは、この家族新聞は実際に動いていて、使っているということです。予定の共有、思い出の保存、会話のきっかけづくりを目指していますが、何分の手間が減ったか、会話がどれだけ増えたかは、まだ数字にしていません。使えていることと、狙った効果が確かめられたことは分けて考えています。
予定を載せる日も、お祝いを主役にする日もある。同じ新聞の形で、どこまで家族の暮らしに合わせられるか。使いながら、紙面と道具の両方を育てています。
家族新聞で試したいのは、情報を増やすことより、情報に読む理由をつけること。わが家の小さな出来事に、見出しをつけてみる。その編集から、暮らしに合う道具の形を探しています。
この場所については、GAJU LABの紹介記事にまとめています。
具体的な仕組みは、週間予定の採用、AIに渡す材料と原稿、誕生日号外の主役と配置の記事で、一つずつ紹介しています。
