Codexに二つの役割を頼むと、違うことを言ってくれる。けれど、どこか親戚ぐらい似ている感じもある。
体感としては、二人というより1.5人ぐらい。人数を測った話ではなく、考え方の近さについての感覚です。
自分の見落としや、いつもの考え方の外にあるものを拾いたい。なので、必要な場面ではClaudeやGeminiも通しています。それと並行して、専門ごとのハーネスも育てています。
いま工夫しているのは、使うAIを変えることと、何を見るかを具体化することです。

違うAIに、何を見てもらうか
自分の感覚では、ClaudeやGeminiを通したほうが、考え方を分けられている感じがあります。ただ、それぞれに同じ「良くして」だけを渡しても、欲しかった違いが出るとは限らない。
そこで頼りにしているのがハーネスです。専門の知識や判断手順を再利用できる形(スキル)にまとめ、仕事で使い、確かめ、得た知見を次へ戻す。ここでは、その仕組みまで含めて「専門ハーネス」と呼んでいます。
たとえば、コンセプトハーネスが扱うのは「ブランド設計」。活動として大切にすることを発信へつなぐために、この記事なら誰に何を持ち帰ってもらいたいのか、自分の実践のどこを伝えたいのかを考えます。
デザインハーネスが扱うのは「ユーザー体験」。その意図が文章や図で伝わるか、どこで読む手が止まるかを考えます。
同じ記事を良くしたいのですが、見ている対象が少し違う。読んでみて伝わらなければ、見せ方だけを直すのではなく、記事の問いへ戻ることもあります。
今回も、別のAIの指摘で原稿が変わった
この題材の技術記事の原稿をCodexと整えていたときにも、Claudeの指摘で直したところがありました。
原稿に載せていたのは、誰の回答を得て、その原文を読んだかを残す、説明用の記録例です。「原文を読んだ」という印について、原文との対応も分かるように説明していました。でも、例の中には、どの原文かを指す情報がなかった。
そこを指摘され、原文への参照を追加し、印が付いていることと実際に読んで確認することを分けて書き直しました。
Codexだけでは同じ指摘が出なかった、とまでは言えません。それでも、今回は別に得た指摘を使って原稿を直せた。こういう指摘を制作へ持ち込みたいと思っています。
頼み方も、少しずつ育てている
仕事で得た指摘や判断から、次にも役立ちそうなものを選び、理由や使える条件・反例と一緒に専門知見へ戻します。次の仕事でその知見を使い、合わなければ見直す。前の結論を繰り返させるより、考え方と使える条件を持ち越したいからです。
モデルごとに専門を固定するつもりもありません。今回どんな見方が必要かで、使うAIとハーネスを組み合わせます。どれだけ視点を分けられたか、品質がどう変わったかは、まだ数値では比較できていません。
実際に返った回答と理由を読み、何を変えるかを決める。呼び出しただけの相手を、答えてくれた相手には数えない。その土台も保ちながら試しています。
どんな前提をずらし、何を見てもらうか。作りたいものに合わせて、その頼み方ごと作っているところです。
指摘で直した箇所の差分と、モデルとハーネスの整理は、Zennの記事にまとめています。判断の理由を次の制作へつなぐ考え方は、AIとの開発で残したいのは、正解より「その判断をした理由」にも書いています。
