『50メートルの約束』

記録:ミミさん(2025年6月25日)


昨夜も夜泣きはなく、ジュマは朝まで静かに過ごしてくれた。
ほんのりと灯りを残し、自然音を流す設定が馴染んできたのかもしれない。

Alexaのスキルで、夜になると自動で自然音が流れるようにしてみたら、
それが意外とちょうどよくて、家族にとってもジュマにとっても、やさしい夜になった気がする。

朝、サークルの中から「出してよ」と元気にアピールするジュマ。
以前よりも興奮が収まるまでの時間が短くなってきていて、それもまた、小さな進歩のひとつ。

キキとノノも、ジュマの吠え声にドキッとすることがあったから、
落ち着いてくれるようになるのは本当にありがたい。

そしてその流れで、トイレトレーにおしっこ。
狙いは大きく外れていたけれど(笑)、それでもまずはできたことをたっぷり褒めてあげた。

トレーを壁から少し離してみることにしたのも、ひとつの試み。
ここから少しずつ、真ん中にできるようになっていけばいい。

そうこうしていたら、8時すぎにまたチッチ成功。
うん、いい流れ。

お昼には、今日も散歩トレーニング。
ジュマは道端のものに目を奪われて、すぐに立ち止まってしまうけれど、私は立ち止まって、静かに待つ。

左へリードを寄せ、こちらに気づいて近寄ってくれるまで動かない。
根比べのような、でも穏やかなやりとりの末に、今日はなんと50メートルも家から離れることができた。

その距離の意味はただの数字ではなくて、
お互いの信頼と呼吸が、少しだけ重なった証のように感じられた。

午後はキキとノノの習い事。ジュマはお留守番。

ナイトカメラをのぞくと、大の字でぐっすり眠っていて、なんだか拍子抜けするくらい。
あの緊張に包まれていた初日が、遠い日のようにも思える。

家というよりも、自分の居場所として、サークルの中を受け入れてくれたんだなあと実感した。

夕方、興奮しながら帰宅したキキとノノの声に誘われるように、
またトレーでおしっこ成功。

ただ、今日もやっぱりはみ出してしまったけれど、
成功の手応えは確実に積み重なっている。

このまま続けていこう。

夜。ノブさんの帰宅に、ジュマは大興奮。
歯磨きガムもすぐに噛みきってしまい、マウンティングとパンティングの兆し。

ここから先は、興奮を落ち着ける練習も始めなければいけない。

少しずつ、少しずつ、ジュマとの暮らしが
「しつけ」から「関係」へと変わっていくのを感じる。

何もかもが、スムーズにいく日はまだ先かもしれない。
でも、焦らず、比べず、今日のジュマとだけ向き合うことが、今の私たちにできる最善だと思っている。

50メートルの歩みが、きっと明日への約束になる。